映画レビュー『WAKITA PEAK-ワキタピーク』

サーフィンの映画はマイナーだから、日本で公開されるとしても、
都内や湘南などに限られる。

でも、脇田貴之のドキュメンタリー映画『WAKITA PEAK-ワキタピーク』は
意外にも近くの映画館で1週間だけながら上映されたので、見に行ってきました。

脇田貴之さんは同年代。
昔からサーフィン雑誌に度々登場していて、
ハワイ、タヒチのビッグウェーブで活躍。

特にハワイ・オアフ島のノースショア。
パイプラインではヘルメットをかぶってチャージする姿が若い頃から印象的で、
日本が誇るパイプライナーと言えば、この人しかいなかった。

ワイメアの招待制イベント、エディ・アイカウメモリアルにも毎年招待されているし、
ハワイでもリスペクトされている存在。

今まで漠然とそんなイメージだったけど、この映画を見て理由が分かった。

映画のタイトルにもなっている『WAKITA PEAK-ワキタピーク』
それは脇田貴之さんがパイプラインで待つピーク。
本人の言葉を借りると「ローカルの邪魔をしたくないから、奥に奥に行く内にあのポジションになってしまった」

何人もの命を奪っているパイプラインでは沖でのポジショニングが重要。
映画では実際に脇田貴之さんが待つポジションを撮影していたけど、大勢が待つ位置よりも何メーターも奥だった。

当然、捕まってしまうことが多いが、稀に凄い良い波になることもある。
映画では何度もワイプアウトのシーンがあり、ウェットスーツがズタズタになって上がってきたり。
ボードのボトムが剥がれてしまったり、真っ二つに折れたり、この波の恐ろしさを示していた。

脇田貴之さんは現在ノースショアのサーフショップで働いていて、その合間にサーフィンをしている。
波が良い時は休めるような融通もきくみたいで、今日は波が悪そうなので仕事行きます。
みたいな会話があった。

冬の間は常にパイプラインの波に優先権があるみたいだけど、家族への愛はそれ以上にあるように描かれていた。
気丈な妻、娘、息子の四人家族。

娘の脇田紗良、息子の脇田泰地はハワイでの生活が長いようで、家ではほぼ英語で会話していた。
紗良ちゃんは父と仲が良いけど、泰地君は反抗期丸出し。

これ、映画のハイライトだったかも。

パイプラインの日本語放送を見ても、脇田貴之さんは誰にでも腰が低く、
その一方で海では誰よりも勇敢。

子供との会話を聞いていると、どこにでもいるお父さんって感じで、
娘には甘そうだし、息子とはジレンマを感じながらコミュニケーションしている。

自分がパイプラインに優先権を置いた人生を送るためにノースショアに住んでいる一方、それは家族のためでもあると話す脇田貴之さん。
サーファーにとって環境は重要であるからと。

湘南で育った父にとって息子が今の環境を全く活かし切れていないことが不満。
でも、それは反抗期の息子にとって余計なお世話。

その繰り返しが映画の中で見られるけど、
後半は父へのリスペクトが家族にしか分かり合えない微妙な感情で表現されている。

映画ではガブリエルがワールドタイトルを獲得した時や、ジョン・ジョンの『Volcom Pipe Pro』の優勝。
その『Volcom Pipe Pro』に初めて出場した脇田貴之さんのチャレンジも。

彼を見ていると、当たり前だけど本当にサーフィンが好きなんだな〜というのが良く伝わってくる。

もう一度見ても良いかなと思わせる名作です。

恐らく、映画館共に1週間の上映なので、お見逃しなく!

公開スケジュール
■6/22(金)~
イオンシネマ銚子
イオンシネマみなとみらい
イオンシネマ豊川
イオンシネマ桑名

■7/6(金)~
イオンシネマ シアタス調布
イオンシネマ和歌山
イオンシネマ徳島
ユナイテッド・シネマ キャナルシティ13


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